さっぽろ祭り
博多どんたくとかだんじりとか明神際のような大掛かりなお祭りがないのです。
歴史が浅いと云うのもあるでしょうか。それと人のつながりがそれほど濃くないと云うか。元々、北海道土着の人と云うのは居ないわけでして、「あぁた、ご先祖はどちら?」となると「あー、ワタシ富山」とか「うちは宮城」とかね。
ですから、東京以北最大の大都市さっぽろのお祭りはこじんまりしたものです。ほんとは北海道神宮例大祭と云うんですけど、わたしらはさっぽろ祭り。北海道神宮も元々は札幌神社と云っていたのであります。

ススキノの奥にある中島公園。ここがお祭りのメイン会場です。

露店で賑わってますが、公園の池は普段どおり静かです。

輪投げですかね。健全なスポーツです、と。よぉーく見ると、商品の間が狭くて輪がきちんとかかるのはほとんど無いような・・・。これで少年少女からお金をふんだくってはいけませんね。

これこれ。ひも引っ張るとつながっている商品が当たるというやつ。
その昔、お祭りで50円のお小遣いを貰った少年は、普段持ったことがない大金を握り締めてドキドキしながらお店を物色していたのです。
ヨーヨー釣りもしたいしハッカパイプも欲しいし、型抜きもしなきゃ、とあれこれ考えているうちに、このひも引っ張りくじ(勝手に命名)なる店の前に居たのです。
屋台のケースの中には、あのサンダーボーイが燦然と輝いているではありませんか。今で言えば下のプレステ見たいなもんです。
少年は決心しました。お小遣いのすべてを投入してサンダーボーイを確保すべく賭けに出たのです。
回数は1回10円で5回。結果はすべてスカ。サンダーボーイはぴくりとも動きませんでした。
全財産を失った少年は気づきました。「ははん、これはひもがつながって無いんだわ。」
わずか8歳くらいで、こういうあこぎな商売のからくりを見抜けた、と云うのは鋭い洞察力があったからかも知れませんが、その分、賢い大人になれたのかどうか、と云うとあまり役に立ってはいませんね。

不思議な家だとか。期待しない方が・・・。
さっぽろ祭りの露店が、この中島公園に来る以前は、札幌の中心部を南北に流れる創成川の川沿いにお店が並びました。今のテレビ塔のあたりが真ん中くらいで。今から50年くらい前ですかね。
サーカスなんかも来てたんですが、あるときサーカス小屋が火事になってゾウが逃げ出して、観客が踏まれて怪我をする、と云う事故があってから中島公園に移ったような。昔はこんなにたくさんの露店はなかったんですわ。

たこ焼き、りんご飴、おでんにつぶ焼き、まぁ、どこのお祭りでも同じものしか出てませんけど、このお店だけちょっと気になりました。
ドネルサンド。かなり大きな肉の塊をスライスしてサンドを作るのか。美味そうでしたね。
札幌では、一般の人にとって「お祭り」と云うのは中島公園の露店を見る、と云うことなのです。